Sometimes It Snows in April

長い長い市民戦争が終結してすぐ、トレイシーは息を引き取った
彼が流した最後の涙を、僕が拭き取ってあげた直後に。
善き所に旅立ったはずだ
この世に残された愚か者共よりずっと良い思いをしているはずだ

トレイシーを思って、かつてはよく泣いたものだ、彼はたった一人の親友だったからね
ある種の車には滅多にお目にかかれないものだよ
トレイシーを思って、かつてはよく泣いたものだ、もう一度会いたかった
でも時には、時には、人生は思い通りに行かない

時には春に雪が降る
時には気が滅入ってしまう
時には人生に終わりがなければ良いと思う
良いことには、すべて、終わりがないというから

好きな季節はいつも、春だった
雨の中、恋人たちが手をつなぐ季節
でも今の僕に春は、トレイシーの涙の記憶ばかり
決して苦痛の涙ではなかった
それは愛の涙だった

いつも彼が強調していたのは
死ぬのは怖くない、催眠術で眠らされるだけなんだということ
違う、と僕は気づく、写真の中の彼を見つめながら
僕のトレイシーみたいに涙を流せた人は、ただの一人もいなかったんだ

時には春に雪が降る
時には気が滅入ってしまう
時には人生に終わりがなければ良いと思う
良いことには、すべて、終わりがないというから

よく天国の夢を見る、トレイシーもそこにいる
新しい友人を見つけたことが、僕にも分かる
ひょっとすると、この春の雪の正体も見つけたのかも知れない
ひょっとすると、いつの日か、僕も彼に会えるのかも知れない

時には春に雪が降る
時には気が、本当に滅入ってしまう
時には人生に終わりがなければ良いと思う
良いことには、すべて、終わりがないというから

良いことには、すべて、終わりがないというから

そして愛は、それが過ぎ去ってはじめて、愛になるのだから

(プリンス、ウェンディ&リサ)

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